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[監修] 住環境コーディネーター他

花井 千赴

リノベーション・不動産・新築・エクステリアをワンストップで手掛ける
株式会社ユニテ 代表取締役社長

床下におすすめの調湿剤を素材別に解説!選ぶポイントは『コスパ』

床下の画像
湿気

「床下の湿気に調湿剤が良いことはわかったけど、なかなか良い調湿剤を選ぶのが難しい…」
「色々種類があるから、どれを選んだら良いかわからない!」

こんなお悩みありませんか?
一戸建ての木造家屋にとって床下の湿気は大敵です。

しかし、床下に調湿材を敷いておくことで、床下の湿度を適切に保ち、建物の劣化を防ぎ、住んでいる人も快適に過ごすことができます。

今回は、床下におすすめの調湿材を素材別に解説します。

  • これから一戸建てを購入しようと思っている
  • 室内のカビが気になる
  • 結露がひどい
  • 築年数が古い住宅に住んでいる
  • 湿度が高い地域に住んでいる

これらに該当する方は、この記事を最後まで読み床下に調湿剤を設置することで、嫌な湿気が解消されて快適に過ごすことができるはず。ぜひ、最後までお付き合いください。

床下に調湿剤が必要な理由

一戸建て、特に木造家屋の場合は、床下に調湿剤を敷いておいた方が良いでしょう。

床下は簡単に開けたり閉めたりできる場所ではないので、湿気が気になったらお手入れすれば良い…というものではありません。そのため、一度設置したらほとんど交換の必要がない調湿剤が最適なのです。

床下の湿気を調節する方法として、床下換気扇を取り付けたり、工事によって防湿皮膜を形成する方法もあります。しかし、コストと手間、故障時の対応などを考えると、調湿剤が優れていると言えるでしょう。

床下に調湿剤が必要な理由をもっと詳しく知りたい方は、コチラの記事が参考になります。

★内部リンク 床下湿気

調湿と吸湿の違い

ところで、調湿と吸湿の違いはご存知ですか?

吸湿は、『空気中の余分な湿度を吸い取ってくれる』こと。対し、吸湿だけでなく、『必要な時は一度吸湿した水分を放出して人体に合っている程度まで湿度を調整する』のが調湿です。吸湿と放出を繰り返し、ちょうど人が快適だと思うゾーンに湿度調整してくれるのです。

吸湿ただ湿度を吸い取る。
調湿人体に適正な湿度まで調整する。乾燥時には水分を放出し、湿気が過剰な時は吸湿する。

ちなみに、人が暮らす上で快適だと感じる湿度はおよそ40%から60%だと言われています。それ以下になれば乾燥を感じますし、反対に60%以上になると不快感を感じます。

過剰な湿度が人体に与える影響としては、体調不良の原因になることも。むくみやめまい、頭痛の原因になることもあるのです。

雨が続くと体調不良が起きる場合、低気圧だけでなく湿度が原因になっているかもしれません。
今自分が居る場所の湿度がどのくらいなのか気になる方は、こちらの記事も参考になります。

★内部リンク 湿度 アプリ

【素材別】床下用調湿剤の選び方

続いて、床下用の調湿剤の選び方を素材別に見ていきましょう。素材によって効果や費用が変わります。ご家庭や好みに合っている調湿材を選ぶことで、効果的に湿度を調整することができます。

調湿剤を実際に敷く際には新築以外、床下を点検してから行うことをおすすめします。

木材を焼成して作られた炭は、床下に敷く調湿剤に適しています。

特に最近だと、耐震性能を重視して『ベタ基礎』と呼ばれるコンクリートで土台が造られている住宅が多いです。このベタ基礎の場合、そのまま上から炭を敷くだけでもかなりの調湿効果を感じることができるでしょう。

また、消臭効果、防虫効果もあるので、害虫や生活臭の対策にもなります。

ちなみに炭ならなんでも良いわけではなく、調湿を謳っている製品を選ぶ必要があります

★炭八バナーorボタン

ゼオライト

ゼオライトとは、鉱物の一種です。

床下用の調湿剤として良く販売されており、ホームセンターなどでも気軽に入手することが可能。調湿剤の中ではかなり安価な部類です。

ゼオライトも炭同様に過剰な湿気を吸い取り、乾燥しているときには放出する働きがあります。熱帯魚の水槽に入れて水を軟水化させたり、pH値の調整をする働きもあります。

しかし、時間の経過とともに劣化して吸湿力が落ちるデメリットがあります。

シリカゲル

建材以外にも様々な場面で使用されるシリカゲルは、床下の調湿剤としても使用されます。ちなみに、よくお菓子に入っている乾燥材に使われているシリカゲルと、床下の調湿剤として使用されるシリカゲルは別物です。

非常に吸湿力が強く、即効性があります。炭に並んで人気の床下調湿剤です。

石膏

調湿剤の中ではあまり表に出てきませんが、石膏も調湿剤として使用することができます。

また、石膏は防火性に優れています。火災が発生した際に石膏に含まれる結晶水が熱分解を起こし、水蒸気に変わるので、炎症を防止する効果があるのです。

これらの特性を活かし、床下よりは壁などに使われることが多いです。床下の調湿剤として使用することもできますが、あくまで『こういったものもある』と知識を蓄える程度にしておくと良いでしょう。

石灰

学校のグラウンドに線を書く『石灰』も床下の調湿剤として使用することができます。

しかし、石灰を床下に敷きすぎると固まってしまい、かえって湿気を土に留めてしまうことも。適切な量を守る必要があります。

石灰を敷く場合は、まだらに地面が見える程度に薄く敷くと良いでしょう。

『炭』を調湿剤に選んだ方が良い理由

様々な素材の調湿材をご紹介しましたが、1番に炭の調湿材をおすすめします。

理由は次の3つ。

  • 半永久的に効果が持続(コスパが良い)
  • 自然素材なので体に優しい
  • シロアリ対策になる

それぞれ詳しく解説していきましょう。

半永久的に効果が持続(コスパが良い)

★Twitter埋め込み(炭八を紹介しているユーザーの声を見つけたので、埋め込みます)

炭が調湿剤におすすめな理由として、ほぼ半永久的に効果が持続するためコストパフォーマンスが良い点が挙げられます。一度床下に敷いておけば、よっぽどのことがない限り交換する必要がない点は嬉しいポイント。

導入コストはやや高めですが、ランニングコストが不要なので結果的にはコストパフォーマンスが高くなります

自然素材なので体に優しい

炭でできた調湿剤は良質な木材を使用してつくられた自然由来のものです。そのため、体に優しいのが特徴。ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着してくれる効果もあるので、アレルギーや体が弱い人にも安心です。

シロアリ対策になる

床下に炭でできた調湿材を置いておくと、シロアリ対策にもなります。シロアリは、湿気った木材が大好きです。しかし、炭だけで完全にシロアリを防止できるわけでは無いので、合わせてシロアリの駆除も行っておくと安心です。

また、シロアリだけでなくダニやカビの防止にもなります。ダニやカビはアレルギーや喘息の症状を悪化させてしまいますが、床下に炭を敷いておくことで床の含水量を減らすことができ、ダニやカビの発生を抑えることができるのです。

そのため、呼吸器が弱いお年寄りが多く暮らす老人介護施設などでも炭の調湿剤を使用されていることがあります。

保温効果がある

炭を調湿剤として床下に敷いておくと、冬場は保温効果も期待できます。

底冷えが軽減され、夏場のジメジメを解消するだけでなく、秋~冬にかけての厳しい寒さも軽減することができるのです。そのため、暖房の費用を節約することにもつながります。

もちろん、夏場は湿気を減らして体感温度を下げてくれるので、サラッと快適に過ごすことができます。

床下以外の部屋の調湿も必須

床下に敷いた調湿剤の効果を上げる方法として、あわせて部屋の調湿も行っておくと良いでしょう。

床下から昇ってくる湿気に対して調湿剤で対策を取っても、窓から入り込んでくる湿気やキッチン、お風呂周りから出てくる湿気も対策を取らなければせっかく床下に調湿剤を敷いて湿気対策をしても充分な効果が感じられないかもしれません。

そこで、あわせて他の部屋も調湿剤を置くことで充分な調湿効果を発揮してくれるのです。特に換気がしづらい窓が少ない部屋や、押し入れ、箪笥などにも調湿剤を設置すると効果的です。

まとめ

一戸建ての作り上、どうしても湿気が溜まりやすい床下。調湿剤を使用することで、床下の過剰な湿気を抑えて住空間の湿度を適切に保ってくれます。

湿気による建物の傷みを防止したり、カビやダニの発生を防止したりする嬉しい効果も。湿気やカビが気になる人は、床下に調湿剤を設置することで嫌なジメジメを解消できるかもしれません。

床下に調湿剤を敷く際は、部屋の各所にも調湿剤を置くことで調湿効果UPを期待できます。

また、床下に調湿剤を敷くなら、炭がおすすめです。

炭は半永久的に調湿効果が持続するので、一度導入したらランニングコストがかからず経済的です。故障を気にしたり、交換の必要がないので、面倒なお手入れが不要な点も嬉しいです。コストパフォーマンスが高いので、選びやすい点もメリット。

床下の湿気が気になったら、適切に調湿剤を敷いて湿度をコントロールしましょう。

グラニーレ編集部

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