部屋干しは服と部屋にカビを発生させる!カビの予防と掃除方法を解説
「部屋干しした服がカビ臭くなる原因は?」
「部屋干しにより湿気やカビの対処方法は?」
「部屋干しでカビ臭くなった服のカビ臭はどうやって取ればいい?」
こんなことをお考えではないでしょうか?
部屋干しによって発生する衣類と部屋のカビは、「除湿」と「速乾性」を意識すると抑制することができます。
服のカビを抑制するものは以下の通りです。
- 風通しがよくなるように干す
- 衣類に汚れや石けんカスを残さない
- 洗濯物の量を減らす
一方、部屋干しに使う部屋のカビを防ぐ方法は以下の通りです。
- 除湿剤を使って湿気を取り除く
- 換気して湿気を外に逃がす
- サーキュレーターで空気を循環させる
などの方法が有効です。
服や部屋にカビが発生しても重曹や漂白剤を使えば除去できますが、色落ちしたり、傷んだりする場合も。
実際にカビを取るため、衣類に漂白剤を使用したところ大事な服が色落ちしてヨレヨレになってしまった、漂白剤を使って部屋のカビを掃除していたら気付かないうちに木材が傷んでいたなど、さまざまな失敗例があります。
そんな状況にならないためにも、本記事では以下についてまとめています。
- 部屋干しした服と使った部屋にカビが発生する原因
- 部屋干し時に服のカビを防止する方法
- 部屋干しに使う部屋のカビを防止する方法
- 服や部屋にカビが生えてしまった場合の掃除方法
この記事を読めば、掃除に手間がかかるカビに有効な対策が取れるようになりますよ!
部屋干しによって服と部屋にカビが発生する!
部屋干しをすると、服だけでなく部屋にもカビが発生することがあります。これは洗濯物から蒸発する水分によって部屋の湿度が上がり、カビが発生しやすい環境ができてしまうからです。
ここでは服と部屋にカビが発生する原因について解説します。
部屋干しした服にカビが発生する原因
部屋干しした服のカビは、干している時よりも収納時に発生することの方がほとんど。原因は生乾きの状態で、服に水分が残っているからです。
またカビはホコリや汚れ、ダニを栄養にして繁殖していきます。そのためカビの栄養分が溜まりやすいクローゼットやタンスに湿った状態の服を入れると、カビが発生するのです。
服に発生するカビは以下の通りです。
- 白カビ
- 黒カビ
白カビは服の表面に白い胞子のようなものが付き、除去も比較的簡単です。
一方黒カビは、服の至る所に黒いシミのようなものが付きます。色が薄かったり、範囲が少なかったりする場合は簡単に除去できますが、根深いカビはなかなか除去できません。
部屋干しで使った部屋にカビが発生する原因
部屋干しで使った部屋に発生するカビは、洗濯物から出る水分が原因です。洗濯物を干すと水分が蒸発するため、部屋の湿度が高くなります。部屋に溜まった湿気が放出されず、部屋に溜まり続けるとカビが発生してしまうのです。
実は洗濯物4㎏から報酬される水分量は約2L。500mlのペットボトル4本分に相当する水分が部屋の中に放出されるため、湿度も部屋干しによって一気に上昇します。
カビが発生しやすい環境は以下の通りです。
- 温度:20℃~30℃
- 湿度:70%~(80%以上で繁殖し始める)
また、温度と湿度によって繁殖するスピードが変わります。
部屋干しでもカビは発生させない!カビの対処&予防方法をご紹介
部屋干しした服や部屋にカビを発生させないための工夫には次のようなものがあります。
方法 | 部屋のカビ対策 | 服のカビ対策 |
---|---|---|
部屋の風通しを良くする(換気) | 〇 | 〇 |
除菌効果のある洗濯洗剤を使う | ✖ | 〇 |
洗濯物に洗剤や柔軟剤を残さない | ✖ | 〇 |
洗濯物の量を減らす | △ | 〇 |
清潔な水を使って洗濯する | ✖ | 〇 |
洗濯物をアーチ状に干す | ✖ | 〇 |
除湿機を使う | 〇 | 〇 |
衣類乾燥機を使う | 〇 | 〇 |
サーキュレーターを使う | 〇 | △ |
壁際に洗濯物を干さない | 〇 | △ |
部屋干しした服にカビを発生させない予防方法
部屋干しした服にカビを発生させないためのポイントは、「除湿」「速乾」「除菌」です。カビが繁殖しやすい湿度の高い環境を避け、さらにカビの養分になる菌を除去するのが大切。
具体的にカビを防ぐ方法は以下の通りです。
- 部屋の風通しをよくする
- 除菌効果のある洗濯洗剤を使う
- 柔軟剤や洗剤を残さない
- 洗濯物の量を減らす
- 清潔な水を使って洗濯する
- 洗濯物をアーチ状に干す
- 除湿機を使う
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
方法①:部屋の風通しを良くする
部屋の風通しを良くすると洗濯物が乾きやすくなります。風通しをよくする方法としては、開けられる限りの窓を開けたり、サーキュレーターで部屋の空気を循環させたり、換気扇を使ったり、窓を開ける以外にもさまざまな方法があります。
窓を開ける際は、できれば対面同士の窓を開けると風の通り道ができて、より空気が循環しやすくなります。
また窓を開けられない日はサーキュレーターと換気扇を使うことで、部屋の湿気を停滞させません。
方法②:除菌効果のある洗濯洗剤を使う
カビは汚れや雑菌をエサにして繁殖していきます。そのため衣類に雑菌を残さないようにすると、カビも繁殖しにくくなります。
最近では部屋干し用の洗剤や、除菌効果のある洗剤も販売されているので、部屋干しするときは洗剤を変えてみるのもよいかもしれません。
方法③:洗濯物に柔軟剤や洗剤を残さない
洗剤や柔軟剤を残すとカビの養分になってしまうので、洗剤、柔軟剤を衣類に残さないようにしましょう。
洗剤や柔軟剤は衣類をきれいにするだけでなく、残ればカビの栄養やニオイの元になります。そのためすすぎ回数を増やしたり、使う洗剤の量を調整したり、洗剤を残さない工夫が必要です。
方法④:洗濯物の量を減らす
洗濯物の量が増えるとカビが発生しやすくなります。
洗濯物の量が増えると、必然的に部屋干しのスペースも埋まっていきます。このとき風通しが悪くなればなるほど雑菌が増え、結果的にカビも繁殖しやすくなるのです。
部屋干ししなければならない天候が続くときは、できるだけ量を少なくしたり、洗濯物の量を日ごとに分けたり、量を調節する工夫が必要です。
方法⑤:清潔な水を使って洗濯する
洗濯物に残り湯を使うと、残り湯に繁殖している雑菌によってカビが繁殖しやすくなります。
部屋干しをするときはできるだけ衣服に雑菌が残らないよう、工夫を施すのが大切です。
方法⑥:洗濯物をアーチ状に干す
洗濯物をアーチ状に干すと風通しがよくなり乾くまでの時間が短縮できます。
また乾きやすい衣服の隣に乾きにくい衣服を干す、乾きにくい服と乾きやすい服を交互に干す方法も乾燥時間の短縮に繋がります。
部屋干しするときは、乾くまでの速度を意識してみてください。
方法⑦:除湿機を使う
除湿機を使って部屋の湿気を取り除くと、衣類のカビ予防につながります。除湿機にはエアコンに付いているもの、除湿機単体のものなどがありますが、おすすめは衣類乾燥機能の付いた除湿機です。
衣類乾燥機能が付いた除湿機は部屋の湿気を取りのぞきながら、サーキュレーターのように衣類に風が送れるので、より効率的に乾かすことができます。
方法⑧洗濯後すぐに洗濯物を干す
洗濯が終わってから洗濯物を放置してしまうと、雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、洗濯が終わったらすぐに干すのがおすすめです。濡れたままの洗濯物を長時間放置すると、生乾きのような嫌な臭いの原因にもなります。洗濯物はできるだけはやく干すよう心がけましょう。
方法⑨あらかじめ酷い汚れを落としてから洗濯する
強力な汚れが付着している場合、1回の洗濯では落としきれません。さらに、洗いきれずに残った汚れを餌にして雑菌が繁殖しやすくなります。手洗いでおおまかな汚れを落としてから洗濯機に投入しましょう。
部屋にカビを発生させない予防方法
部屋干しをする際は服だけでなく、部屋全体にもカビ対策が必要です。
カビを防ぐ方法としては、次のような工夫があります。
- 除湿機を使う
- 部屋の換気を行う
- 部屋の空気を循環させる
方法①除湿機を使う
除湿機を使うとカビの原因である湿気が取り除けるため、有効なカビ対策になります。
湿度そのものを下げる方法としては除湿機のほかに除湿剤を使う方法がありますが、除湿剤は吸湿できる量が少なく、あっという間に容量がいっぱいになってしまうのでよりパワフルな除湿機を使うのがおすすめです。
先ほど紹介したように、部屋干しする部屋だけに除湿機を導入する場合は、衣類乾燥機能が搭載されている機種を選んでみてください。
方法②部屋の換気を行う
換気でも部屋に発生するカビが抑制できます。
現代の住宅は密閉性が高く、一度入り込んだ湿気がなかなか外に放出されずに溜まっていきます。そのため換気で空気を入れかえると同時に湿気を追い出すと、除湿効果が得られるのです。
窓を開ける際は向かい合わせになっている窓を開け、風の通り道を作るようにしましょう。また窓が開けられない場合は、換気扇の活用もおすすめです。
方法③部屋の空気を循環させる
サーキュレーターを使って部屋の空気を循環させることでも、カビの防止に繋がります。
カビは部屋の隅に溜まりやすい傾向にあるので、サーキュレーターで溜まった湿気を送り出すのが大切。窓際や四隅は特にカビが発生しやすい場所なので、有効なカビ対策になります。
カビが発生した場合の掃除方法を解説
万が一衣服や部屋にカビが発生した場合でも、カビを除去する方法があります。
カビ除去に役立つアイテムは以下の通りです。
- 重曹
- 漂白剤
衣服にカビが発生した場合、部屋にカビが発生した場合、それぞれの掃除方法をご紹介します。
服にカビが発生した場合の掃除方法
服に発生したカビは軽度なら洗濯や重曹で、重度の根深いカビなら酸素系漂白剤を使って掃除します。
まずは手で落とせる限りのカビを落として、洗濯してみましょう。それでも落ちなければ、重曹を、それでもカビが残るようなら酸素系漂白剤を使います。
<重曹を使う場合>
- 服が浸けれられる分のぬるま湯と重曹大さじ1を混ぜて「重曹水」を作る
- 20~30分ほど放置する
- 重曹水を洗い流して、通常通り洗濯する
<酸素系漂白剤を使う場合>
- 30℃~40℃くらいのぬるま湯と酸素系漂白剤を混ぜる
- 1時間ほど放置する
- 漂白剤を洗い流して、通常通り洗濯する
どちらも手順や方法はあまり変わりませんが、重曹よりも酸素系漂白剤の方が洗浄力が強いのが特徴です。
また酸素系漂白剤は漂白剤のなかでも素材に優しいのがポイント。傷みやすい衣類もダメージを最小限に抑えつつカビが取り除けます。
ただしシルクや麻、レーヨン、カシミヤなど、クリーニングで手入れするような衣類には使用できません。やむを得ず使用する場合は、目立たない場所でテストを行ってから使用してください。
部屋にカビが発生した場合の掃除方法
部屋に発生したカビは以下のアイテムで掃除できます。
- 酢
- 重曹
- 塩素系漂白剤
ただし水を吸収しやすい壁紙や、フローリングには洗浄力の強い塩素系漂白剤は不向き。その場合は「消毒用エタノール」を使ってカビの胞子を静かに拭き取りましょう。
<部屋のに発生したカビの掃除方法>
- 取り除ける限りの汚れやホコリを取り除いておく
- 2倍に薄めた酢をカビの生えている部分に吹きかける
- 重曹小さじ1と水100mlを混ぜて「重曹スプレー」を作って吹きかける
- 5分~7分放置する
- 落ちないカビはブラシで取り除き、重曹水は雑巾で拭き取る
- 重曹水で落ちない場合は塩素系漂白剤を使って取り除く
塩素系漂白剤は製品ごとに使い方が異なります。使用する際は取扱説明書をしっかり読み、正しい使用方法を守りましょう。
部屋干しは速乾がポイント!除湿機やエアコンを使ったおすすめの部屋干し対策をご紹介
部屋干しした服は、乾燥スピードを上げることでカビ対策になります。ここでは部屋干しする際のポイントをご紹介します。
エアコン
エアコンを使うと、部屋干しした衣類の乾燥スピードを早めたり、部屋のカビを防止することができます。
エアコンには「送風」や「除湿」機能が搭載されていますが、送風はエアコンに風を送り、除湿では部屋の湿気を取りのぞいてカビが発生しにくい環境に戻すために活用できます。
ただし横方向が一定のエアコンでは送風で洗濯物全体に風を当てるのは難しいので、除湿機能を使って湿度を下げ続けるのがおすすめです。
除湿機
除湿機もエアコン同様、部屋と衣類両方のカビ対策として有効です。
なかでも衣類乾燥に特化した、「衣類乾燥機能」が付いている除湿機は除湿と同時に送風を行うので、衣類に風を当てつつ、洗濯物が乾きやすい湿度に調節してくれます。
除湿剤
除湿剤は部屋のカビ対策におすすめのグッズ。
除湿剤は大きく分けて以下の3種類があります。
- 使い捨てタイプ
- 天日干しで繰り返し使えるタイプ
- 特別な手入れをせずに使えるタイプ
部屋干しで常に湿度が高くなる部屋には、特別な手入れをせずに使えるタイプがおすすめです。
ここでぜひ使ってほしい除湿剤が炭の調湿力を利用した「炭八」です。炭には取り込んだ水分を適切に放出する機能があるので、部屋に置いておくだけで手軽に除湿効果が得られます。
部屋干しは風通しと湿度を意識しよう
部屋干しをする際は以下の点に注意することで衣類と部屋のカビを防げます。
- 風通しのよさ
- 適度な湿度
一般的にカビは65%以上で発生しやすく、さらに湿度が上がるにつれてカビの繁殖速度が増えるので、部屋干しに使う部屋は徹底的な除湿を行うのがおすすめです。
今回は、部屋干しによる衣類や部屋のカビを予防・掃除する方法などについて解説しました。古い家のカビが気になる方は「古い家がカビ臭い?!カビの臭い対策やおすすめのアイテムを紹介!」もチェックしてみてくださいね!
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