ペットボトルで除湿できる?電気代ゼロで効率的に除湿する方法を7つ紹介

ペットボトルで室内の除湿はできます。しかし効果が限られるなどの注意点もあります。このコラムでは、正しいペットボトル除湿の方法と、電気代ゼロでできる除湿方法をお伝えします。
「湿気対策をしたいけど、電気代が心配」
「ペットボトルで除湿する方法があるって聞いたけど、どうやるの?」
「本当にペットボトルで除湿できるの?」
など、ペットボトルによる除湿方法に興味がある方も多いかもしれません。
結論からお伝えすると、ペットボトルでの除湿は可能です。
しかし、メリットとデメリットがあります。
また、電気代ゼロ円で除湿する方法はペットボトル以外にもあります。
この記事では、電気代ゼロで除湿をしたい方向けに、以下の5点を説明します。
- 除湿にかかる電気代
- ペットボトルで除湿する方法
- ペットボトル除湿のメリットとデメリット
- 湿気が溜まる根本的な原因
- ペットボトル以外でできる湿気対策
お財布に優しい効果のある除湿方法を知って、快適な空間を叶えましょう。
家電での除湿にかかる電気代

効率的に除湿したいときに頼りになるのが家電製品です。
しかし、電気代がかかってしまいます。
特に節約を心掛けている方や一人暮らしをしている方の中には、どれぐらいの電気代がかかるのか知っておきたい方もいるでしょう。
ここでは、次の2つの家電にかかる電気代をお伝えします。
- エアコン
- 除湿器
エアコンの除湿機能を使った場合の電気代

エアコンの除湿機能は、室内の湿気を取り込むと同時に、室温も下げてくれます。
そのため梅雨や夏には欠かせません。
電気代は、使用するエアコンや室内の面積によって左右されますが、一般的に1時間あたり10円から20円ほどの電気代がかかります。
毎日8時間エアコンの除湿機能を使った場合、1カ月の電気代は、おおよそ2500円から4000円。
24時間つけっぱなしにした場合は7000円から1万4000円ほどかかります。
またエアコンの除湿機能を使った場合、室内が冷えすぎてしまうケースもあります。
その際、つけたり消したりを繰り返すと消費電力が増えるため、さらに電気代がかさむ可能性があります。
除湿器を使った場合の電気代

室内の温度を大きく変えずに湿気を取り除ける除湿器は、通年使えることで人気です。
また、電気代がエアコンの除湿機能より抑えられる点でも知られています。
除湿器の電気代は1時間で6円から15円。
エアコンよりやや経済的といえます。
しかし毎日8時間使用した場合、1カ月にかかる電気代は1500円から3600ほど。
24時間フル稼働させた場合は、4300円から1万円ほどかかってしまいます。

電気代ゼロ。ペットボトルを使った除湿方法

家にあるもので誰でも簡単にできることで注目されているのが、ペットボトル除湿です。
これは凍らせたペットボトルを室内に置くことで、空気中の湿った空気が液体となり、ペットボトルの周辺に付着するというもの。
これにより、室内の湿気がやや下がる仕組みです。
- ペットボトルに水を入れて、冷凍庫で凍らせる
- 凍らせたペットボトルを洗面器等の容器に入れ、室内に置く
- しばらく放置する
使うアイテムは使用済みのペットボトルだけ。さらに準備は水を入れたペットボトルを冷凍庫に入れるのみ。
常に稼働させている冷蔵庫を活用するため、追加の電気代がかかりません。
なかに入れている水は繰り返し使用可能。水道代の心配もいらないことから、かなり節約につながる除湿方法といえます
ペットボトル除湿の注意点

準備が簡単で、電気代もかからないペットボトル除湿ですが、注意すべき点が6つあります。
- 大きな効果は期待できない
- 冷凍庫内の面積を確保する必要がある
- 床にはタオルを敷いておく
- 長時間の連続使用ができない
- 冬場は使えない
- あとかたづけをきちんとする
【注意点1】大きな効果は期待できない

エアコンの除湿機能や除湿器は湿気を取り除くために設計されていますが、ペットボトル除湿はちょっとした豆知識のようなもの。
2.5リットルのペットボトルを1時間放置すると、約40ミリリットルの水分がペットボトルを入れた容器に溜まっていました。大さじ約2.5杯分の水分です。
一方で、5リットル容量の除湿器を8畳の部屋に置いた場合、タンクに溜まった水分は250ミリリットルほど。
除湿器ほどの効果を期待するのであれば、2.5リットルのペットボトルを6本用意すれば補えるかもしれません。
しかし、多くのペットボトルを凍らせるには冷凍庫の面積が必要なため、現実的ではないでしょう。
【注意点2】冷凍庫内の面積を確保する必要がある

ペットボトル除湿の準備段階で必要なのは、水を入れたペットボトルを冷凍庫にいれることのみ。
しかし、室内をしっかりと除湿しようとすると、それなりの本数が必要になってきます。
普段から作り置きや冷凍食品を用意している方や、一人暮らしでコンパクトな冷蔵庫を使用している方には、十分な面積が冷凍庫内に残っていないかもしれません。
ペットボトル除湿を試す前に、まず冷凍庫にどれくらいの面積が余っているかを確認しましょう。
【注意点3】床にはタオルを敷いておく

ペットボトル除湿は、室内の湿気を水分に変え、その水分をペットボトル周辺に付着させることで除湿する方法です。
そのため、かならずペットボトルを洗面器などの容器に入れておく必要があります。
場合によっては、その容器の周辺にも結露が溜まるかもしれません。
フローリング材によっては、水分によるシミが残る可能性があります。
容器の下にはかならずタオルを敷き、床材や家具に水分が付着しないようにしましょう。
【注意点4】長時間の連続使用ができない

ペットボトル除湿では凍らせた水を活用しているため、最終的には水が溶けてしまいます。
そうなると、再度ボトル内の水分が凍るまでは使えません。
湿気が気になる日、エアコンの除湿機能や除湿器であれば連続使用ができます。
しかし、ペットボトルでは継続的な除湿ができません。
1回に取り除ける湿気が少ないことも踏まえると、雨季など湿度の高い日にジメジメ感から解放してくれるとは言い切れません。
【注意点5】季節によって効果にムラがある

コンビニやスーパーで冷たいドリンクを買った際、夏はすぐに結露ができて困ったという経験をした方も多いのではないでしょうか。
一方で冬場は、冷たいドリンクを買ってもさほど結露が気になりません。
空気中の湿気が水分に代わりペットボトルの周辺に付着するのは、凍らせたペットボトルの冷気によって湿気が冷やされるためです。
つまり、ペットボトル除湿はペットボトル周辺の温度と室内の温度に差があることで機能します。
冬のように室内の空気が冷えている場合は、取り除ける湿気が比較的少なくなります。
通年除湿したい方は、ペットボトル除湿以外の方法を考えるといいでしょう。
【注意点6】あとかたづけをきちんとする

ペットボトル除湿は、準備そのものは簡単ですが、あとかたづけにやや手間がかかります。
必要なのは、以下の5点です。
- ペットボトルについた水滴をふき取る
- 必要があればボトル内の水分を入れ替える
- 容器に溜まった水分を捨てる
- 容器の水気をしっかりときる
- 使用したタオルは干して乾かす
容器やタオルの水分がしっかりと乾いていない場合は、カビや雑菌繁殖の原因となるため注意してください。
また、あとかたづけを手間と感じる場合は、こまめに換気をするほうがおすすめです。
換気は窓を開けるだけなので手間がかからないうえ、湿気除去に効果的なためです。
室内に湿気が溜まる根本的な原因
電気代を節約しながら湿気を取り除くには、ペットボトル除湿とほかの除湿方法を組み合わせることがおすすめ。
もしくは、ペットボトル除湿以外の方法に頼ってみるのもいいでしょう。
そのためには、そもそもなぜ室内に湿気が溜まるのかを理解することが大切です。
ここでは、湿気が溜まる4つの理由を説明します。
- 空気がよどんでいる
- 日当たりが悪い
- 家具の配置が好ましくない
- 手入れが不足している
【原因1】空気がよどんでいる

室内に同じ空気がこもっていると、室内の湿度が溜まってしまいます。
換気をしない場合、お風呂の使用や寝汗など、普段の生活のなかで発生した湿気が外に逃げません。
さらに新鮮な空気が室内に入ってこないため、ジメジメとした空気だけが停滞します。
以下の環境で生活している方は、注意しましょう。
- 自宅の周辺にほかの住宅が密集しているなどで風通しが悪い
- 積極的に換気を行っていない
【原因2】日当たりが悪い

日当たりは湿気の溜まりやすさにも影響する要素のひとつです。
日当たりが悪いと空気中の湿気が乾燥されず、そのまま室内に溜まってしまうためです。
以下の環境で生活している方は、注意しましょう。
- 窓から入る光が周辺の建物や植物にさえぎられている
- 日中もカーテンを閉めている
- 部屋がマンションなどの低層階にある
【原因3】家具の配置が好ましくない

家具の配置も、湿気の溜まりやすさに影響します。
湿気を溜めないために必要なのは、風の通り道です。
室内が窮屈になるほど家具や小物類を置くのは避け、必要なものを取捨選択することが大切。
以下の環境で生活している方は、湿気が逃げずらい状態にあります。
- 家具が多く、室内が窮屈
- 家具を壁にくっつけて配置している
- 家具を動かす機会がない
【原因4】手入れが不足している

室内に湿気を溜めないためには、こまめな換気や布団の天日干しなどの手入れが欠かせません。
室内干しをしたあとや、眠ったあとなど、日常的にしている行動で室内や家具に湿気が溜まっていきます。
以下に当てはまる方は、掃除や手入れを見直してみましょう。
- 室内干しをよくするが、除湿はしていない
- 布団やシーツの天日干しを、つい忘れてしまう
- お風呂の使用後に換気をしていない
- クローゼットや靴箱は使用時以外は閉めている

電気代ゼロ円でできる、5つの湿気対策
ペットボトル除湿以外にも、お金をかけずに除湿する方法はたくさんあります。
こまめな湿気対策は、カビ対策につながり室内を清潔かつ快適な空間も叶えてくれます。
特におすすめの対策は、次の7つです。
- 定期的に換気をおこなう
- 日光を取り入れる
- 窓の結露を放置しない
- 家具と壁のあいだに隙間をつくる
- 室内干しをできるだけ控える
- こまめに掃除をする
- 湿気取り剤をつかう
【対策1】定期的に換気をおこなう

湿気対策で、もっとも簡単かつ大切なのが換気です。
朝起きてから出かけるまでの数分間だけでもいいので、窓を開ける時間をつくりましょう。
特に日当たりが悪い環境に住んでいる方や低層階に住んでいる方は、湿気が溜まりやすいため積極的な換気が重要です。
換気をする際は、クローゼットやキッチン収納なども開けること。
収納スペースは閉めきっていることが多いため空気が循環しづらく、湿気が溜まりやすいためです。
【対策2】日光を取り入れる

室内に日光が取り入れられることにより、空気中の湿気が乾燥します。
そのため光を室内に取り入れることで、湿気の蓄積を防げます。
できるだけカーテンを開けるなどして、日光を取り入れるようにしましょう。
外側から室内が見えそうで心配な方は、遮光性の低いレースカーテンの使用を検討してみてください。
【対策3】窓の結露を放置しない

寒い時期になってくると、窓の結露が気になる方も多いのではないでしょうか。
こうしたちょっとした水分も室内の湿度に影響します。
また、窓のサッシにカビが生える原因となります。
朝起きたあとに窓を拭くなど、結露に対処する時間を取るようにしましょう。
毎回拭くのが手間な方や時間がない方は、プチプチを窓に貼るなどの結露対策がおすすめです。
【対策4】家具と壁に隙間をつくる

家具と壁のあいだは、空気がこもりやすい場所です。
さらに、普段はあまり目につかないため、気づいた頃にはカビが繁殖している場合も。
そのため、家具は壁と隙間をあけて置き、空気の通り道をつくることが大切。
どうしても家具を壁にくっつけて設置したい場合は、背面に家具専用の湿気取り剤などを入れておくのもおすすめです。
湿気取り剤は放置していると効果がなくなるため、定期的な交換を忘れないように注意しましょう。
【対策5】室内干しをできるだけ控える

室内干しをすると、洗濯物の水分によって室内の湿度があがってしまいます。
そのため、天日干しや浴室乾燥がおすすめです。
さらに室内干しでは洋服が乾ききらない場合があり、生乾き臭も発生しやすくなります。
どうしても室内干しをしたい場合は、エアコンの除湿機能や除湿器を併用しましょう。
電気代が心配になるかもしれませんが、決まった時間であればさほど大きな出費にはなりません。
他にできる対策として、肌着など比較的乾きやすいもののみを室内で乾かすことがおすすめ。
ニットやジーンズなど厚みのある洋服は、天日干しや浴室乾燥で乾かし、生乾きや室内の湿気蓄積を防ぎましょう。
【対策6】こまめに掃除する

こまめに室内を掃除することも、湿気対策には重要です。
特に家具背面や換気口など、普段はあまり手をつけない箇所を掃除する時間を定期的に設けてください。
家具の背面は空気がこもって湿気が溜まっています。掃除の際に少し家具を移動させ、風を通しましょう。
この際にほこりなどを取っておくことも大切。ほこりをエサとするカビの繁殖を防げます。
換気口のほこりや汚れを取り除くと、使用した際により効率的に空気を入れ替えやすくなります。
網戸がなかったり外の騒音が気になって窓の開け閉めをしない方は、換気口の手入れを怠らないようにしましょう。
【対策7】湿気取り剤を使う

湿気取り剤とは、その場の湿気を吸収してくれるアイテムです。
クローゼットやおしいれのように換気がしづらい場所の除湿を手助けしてくれます。床に置いて使用するタイプが一般的ですが、ハンガーに吊るせる形状のものや、シートタイプのものもあります。
置いて放置しておくという点ではペットボトル除湿と同じですが、冷凍などの準備やあとかたづけが不要なので楽。基本的には、購入後に除湿したい箇所に置いておくだけで大丈夫です。
なかには定期的に天日干しをすることで半永久的に使用できる商品もあります。
節約したい方は、半永久的に使用できるのか使い捨てなのか、まずか確認したうえで購入しましょう。
電気代ゼロで除湿したいなら炭八がおすすめ

電気代ゼロで除湿をしたい方におすすめの商品が、炭を原料とした湿気取り剤「炭八」です。
12リットルの大きめのサイズでも3000円ほど。
靴箱やクローゼット用など、小さなものであれば、ひとつ1000円から購入できます。
除湿器をよく使う方であれば、1~2カ月でもとが取れるでしょう。
さらに炭八は半永久的な使用が可能。そのため、一度購入すれば買い足しが不要です。
天日干しをすると中に溜まった湿気を外気中に吐き出すため、購入時の吸湿力を取り戻してくれます。
お財布に優しく、さらに手入れの手間がかからない炭八。ぜひ一度、試してみてください。

まとめ
今回は、ペットボトル除湿が気になっている方に向けて、次の5つをお伝えしました。
- 除湿にかかる電気代
- ペットボトルで除湿する方法
- ペットボトル除湿のメリットとデメリット
- 湿気が溜まる根本的な原因
- ペットボトル以外でできる湿気対策
ペットボトル除湿は、電気代ゼロ円で簡単に誰でもできる湿気対策です。
一方で、大きな効果は期待できないというデメリットがあります。
しっかりと除湿をしたい方は他の湿気対策も行うようにしましょう。
節約しながらも快適な生活空間を叶えられるよう、参考にしてください。
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