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[監修] 住環境コーディネーター他

花井 千赴

リノベーション・不動産・新築・エクステリアをワンストップで手掛ける
株式会社ユニテ 代表取締役社長

押し入れの布団にカビが生える!?長期間放置しても平気な湿気対策を紹介

カビ

「布団を押し入れに片付けたいけど、湿気が溜まらないか心配」

「知らないあいだにカビが生えてしまいそう」

「来年も清潔なまま使えるかな…」

このような不安やお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?

押し入れは空気の通りが悪いため、布団にも湿気が溜まってしまい、嫌な臭いがしたりカビが生えることがあります。

しかし、ほんの少しの工夫で湿気やカビから布団を守ることは可能です。

そこで本記事では、次のことを解説していきます。

  • そもそもカビの原因は何?
  • 布団の湿気対策を怠ってはいけない理由
  • 使用中の布団の湿気対策
  • 押し入れの布団の湿気対策

布団を快適かつ清潔な状態で、長く使用し続けられるよう、参考にしてみてください。

そもそもカビの原因は何?

布団でもっとも避けたいのは、カビです。

不潔なのはいうまでもありませんが、嫌な臭いや健康被害の元になってしまいます。

カビを発生させる要素は次の3つです。

  • 温度
  • 湿気
  • 汚れ

カビは高温多湿の環境で繁殖しやすいといわれています。

湿気が70%以上、気温25度以上のときは特に注意が必要。

また、皮脂汚れや汗、そしてほこりなどはカビのエサになってしまい、その繁殖を手助けします。

使用中の布団は汗や体温で、押し入れ内の布団は洗濯で落ち切らなかった皮脂汚れや湿気でカビが発生してしまいます。

そのため、使用中でも押し入れ内でも、しっかりとしたカビ対策が必要不可欠です。

布団の湿気の対策には手を抜けない理由

汚れや温度に配慮したいのはもちろんですが、布団の湿気対策は怠ってはいけません。

その理由は、次の3つです。

  • 湿気による睡眠の質低下
  • カビによる健康被害
  • 対処のしやすさ

湿気による睡眠の質低下

雨の日や梅雨時期は、寝つきが浅くなったり、寝起きにダルさを感じたりする方も多いのではないでしょうか。

その理由として低気圧も挙げられますが、実は湿度も快適な睡眠に影響しています。

睡眠に適した湿度は約50%といわれていますが、これを超えると不快感を生じます。

そのうえ蒸れの残る環境では、汗をかいてもなかなか乾かず、体温調整を適切におこなえない可能性もあります。

湿気の溜まっていない布団で眠ることは、翌日のコンディションにも影響しているのです。

カビによる健康被害

見た目や臭いだけでも不快なカビですが、胞子を吸い込むと身体にも害を与えます。

軽い健康被害であれば、鼻水やくしゃみ、頭痛や咳など風邪に似た症状があらわれます。

しかし場合によっては、呼吸器系の問題やアレルギー症状が出る場合も。

とくに喘息や皮膚炎をお持ちの方は、その影響を強く受けやすいので注意必要です。

小さな子どもがいるご家庭も、気を付けるようにしましょう。

対処のしやすさ

カビの3つの繁殖要因のなかでも、湿気はとくに対策しやすいので、着手しておくのがおすすめ。

汚れを完全に落としきるのは難しく、クリーニング代がかかります。

また温度はエアコンなどを使用する必要があり、電気代の不安が大きくなります。

一方で湿気は十分な換気や除湿剤の活用などで対応が可能です。

そのため、あまり手間や負担をかけずに清潔な布団をキープするには、湿気への対策を練ることが重要なのです。

使用中の布団の湿気対策は、何ができる?

ここでは、快適で清潔な布団を保つために、普段からできる湿気対策を紹介します。

押し入れに片付けるときの対策はもちろん大切ですが、普段から清潔に保っておくことも重要です。

日常に取り入れたい工夫は、次の5つです。

  • 湿気取りシートを使う
  • 使っていないときは畳む
  • すのこベッドを使う
  • 定期的に部屋を換気する
  • 定期的に部屋の掃除をする

湿気取りシートを使う

湿気取りシートとは、布団の下に敷いておくことで、除湿をおこなってくれるシートのこと。

生活雑貨店や家具店で購入することができます。

薄いシートなので寝心地への影響はありません。

さらに布団の下に敷いたままでいいので収納場所も不必要です。

また、再利用できる商品がほとんど。

定期的に天日干しをおこなうことで、除湿力を一定に保ってくれます。

そのため、ゴミが増えてしまったり経済的負担が増えてしまう心配がありません

使っていないときは畳む

床に直接布団を敷いている方や、ベッドの面にすき間がない場合は空気の通りが悪くなってしまいます。

そのため蒸れが溜まって、カビが発生してしまうのです。

この場合、布団を使用していない時間は布団を畳んでおくようにしましょう

そうすることで、床や布団の底に湿気が溜まったりカビが生えないように対策ができます。

布団の厚みがそれほどない場合は、室内に折り畳み式の物干しを置いておきましょう。

毎日もしくは数日に1回など、定期的にそこに干しておくのもおすすめ。

畳んだまま置いておくよりも高い換気効果を期待できます。

すのこベッドを使う

普段から湿気を溜めないためには、空気が通りやすいすのこベッドがおすすめ。

もしくはメッシュタイプもいいでしょう。

「家族で横に並んで寝たい」「ベッドは落ち着かない」などの理由で、べッドの使用を控えたい方もいるかもしれません。

その場合は、床に布団用のすのこ板を置くのがおすすめ。

床の布団の間に空間ができることで、空気が通りやすくなります

また、畳んだりする必要がないのも嬉しいポイント。

巣の子ベッドは折りたためる製品が多いので、普段は部屋を広々と使いたい方は、布団をのせたまま折りたたんで部屋の隅に置いておけますよ。

定期的に部屋の換気をする

布団の湿気対策をしても、その環境自体が蒸れていては意味がありません。

定期的に窓を開けるなどして換気をおこない、室内の空気が淀まないようにしておきましょう。

天候や外の騒音の問題でなかなか窓を開けられない方は、次のような対策を取り入れてみてください。

  • 換気扇をまわす
  • 除湿機やエアコンの除湿を活用する
  • 室内用の大きめの除湿剤を置いておく

定期的に部屋の掃除をする

換気に加えて、部屋の掃除をきちんとおこなっておくと、よりカビ予防が期待できます。

なぜなら、ほこりはカビの栄養源となり、その繁殖を手助けしてしまうからです。

そのため、室内にほこりが溜まらないように定期的に棚の上や床を掃除しておくこと。

こうすることで、布団に付着するほこりの総量を減らし、カビ対策につなげられます。

布団のうえもしっかりと掃除しておきたい方はコロコロなどの粘着テープや、ハンディタイプの掃除機がおすすめです。

押し入れの布団の湿気対策は、何ができる?

普段の湿気対策に加えて、押し入れに片付ける際の工夫も大切です。

季節の移り変わりにともって布団を片付けると、約半年は収納したまま放置することになるでしょう。

そのため、蒸れていたりカビが生えていたりしても、なかなか異常に気づけません。

ひどい場合は、異臭がしたり、布団が傷んでしまっていたり、布団が使えない状態になっていることもあるでしょう。

押し入れに放置しても、安心して布団を快適性を保つための工夫を、ここで紹介します。

  • 湿気対策のための布団の片付け方
  • 湿気対策になる収納袋の選び方
  • 湿気が溜まらない押し入れ環境にする方法

湿気対策のための布団の片付け方

押し入れの中の布団に湿気が溜まらないようにするために、次の3つの工夫を取り入れてみてください。

  1. しっかりと乾燥させる
  2. 押し入れの上段に片付ける
  3. 下にすのこ板を敷いておく

湿気が溜まらないようにするためには、まず布団そのものに水分が残っていないことが重要。

そのため、しっかりと乾燥しているのを確認してから片付けましょう。

布団は毎日使っているものなので、片付ける前には一度クリーニングに出しておくと、汚れの面でも湿気の面でも安心です。

片付ける場所は、湿度の溜まりにくい上段がおすすめ。

布団の下にすのこ板をいれておくと、収納中でも空気の通り道ができるため、湿気がこもるのを防げます。

湿気対策になる収納袋の選び方

ほとんどの方が布団を収納する際に袋に入れておくと思いますが、どの袋を使うかでも湿気の溜まりやすさは変わってきます。

ポイントは次の3つです。

  1. ビニール袋や圧縮袋は使わない
  2. メッシュ素材の袋や布系の袋を使用する
  3. くるくると巻いてバンドでとめるだけでも十分

できれば避けたいのは、ビニール袋や圧縮袋です。

布団の面積が小さくなるため、限られたスペースでも片付けられるようになりますが、空気の出入れを防いでしまいます。

そのため、取り出した際にカビが発生していたり、少し蒸れたような質感になっている可能性があります。

おすすめなのは、メッシュ素材の袋。もしくは布素材の袋もいいでしょう。

コンパクトにしたい方は、布団をそのままくるくると丸めて、バンドでとめておいても大丈夫です。

シーツのようなコンパクトに畳めるものは、風呂敷や大き目の布切れで包んでおくのもおすすめ。

ビニールではなく、メッシュや布地の袋を選ぶことで、空気が通りやすくなります。

そのため、湿気をできるだけため込まない対策につながるのです。

湿気が溜まらない押し入れにする方法

押し入れ自体の湿気対策をきちんとおこなうことで、湿気やカビへの心配が軽減されます。

特に意識したいのは、次の2つです。

  1. 定期的に換気をおこなう
  2. 断捨離をする

押し入れは、基本的に窓や通気口がありません。

そのため、定期的にとびらを開けて空気を循環させることが大切です。

天気がいいときや部屋の換気をおこなっているときに押し入れも開けて、空気を入れ替えるようにしましょう。

しかし、押し入れの中身がぎゅうぎゅうに詰まっていると、とびらを開けても空気の通り道がありません。

そのため湿気が残り、換気ができなくなります。

押し入れ内の荷物の量は、8割ぐらいをキープしましょう。

すでにもので溢れている場合は、断捨離をおこなうなどして、スペースを作るようにしましょう。

どうしても心配な場合は?

しっかりと換気や湿気対策をおこなっていても、約半年も布団を放置するとなると不安な方もいるでしょう。

もし時間にゆとりがあるのであれば、定期的に布団を取り出してください。

洗濯をするほどの必要はありませんが、天気のいい日に天日干しをするのがおすすめです。

しかし、これだとかなり手間がかかってしまいます。

また天日干しをするにはスペースも必要になってしまいます。

あまりこまめな対策はできないけれど、カビが生えてこないか不安と感じる方は、湿気取り剤を活用してください。

クローゼットに置いておくだけで除湿をしてくれる置き型の湿気剤がおすすめのひとつ。

最も使用をすすめたいのは、布団に挟みこんでおくタイプです。

このタイプの湿気取り剤であれば場所を取ることもなく、布団の湿気を集中的に吸収してくれます。

布団の湿気対策をするなら、炭八がおすすめ!

炭八は、放っておくだけで湿気を取り除いてくれる、炭を原料とした天然素材の除湿剤です。

さらに消臭効果もあるため、嫌な臭いをふせいで、すっきりと快適な布団を保ってくれます。

さらに半永久的に使用できるメリットも。

こまめな手入れは不要なため、そのまま使いまわして大丈夫です。

ですが、どうしても吸湿力は徐々に弱まってしまうので、布団を取り出す際に天日干しをしたり、表面のほこりを掃除機やコロコロで取り除くようにしましょう。

そうすることで、高い吸湿力を維持してくれます。

布団の湿気対策について、もっと詳しく知りたい方は「【梅雨はカビ・ダニ・臭いがあなたを襲う!】梅雨の布団対策として最も効果があるのはなに?」も参考にしてみてください。

全国の主婦500人へのアンケートをもとにした、実用的な湿気対策をお伝えします。

グラニーレ編集部

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