除湿剤の効果ってどうなの?効果的に部屋の湿気を取る方法
ドラッグストアやスーパーマーケット、100円ショップなどでも気軽に手に入れることができる除湿剤。しかし、実際のところ本当に湿気は取れるのか気になる人も多いのではないでしょうか?
結論から申し上げますと、除湿剤が効果を発揮するのは使い方次第です。適切な用途、方法で使用すれば問題なく除湿剤の効果を感じることができるはず。しかし、使い方を間違うと効果を感じられないため、「せっかく購入したのに…」と残念な気持ちになってしまうことも。
今回は、除湿剤の効果が出る使い方、シーン別おすすめの除湿剤、除湿剤の効果を維持する方法を解説します。部屋の湿気やカビに悩む方はぜひ今回の記事を最後まで読んで、湿気対策をしてみてくださいね。
除湿剤の効果はあるの?
除湿剤は使い方次第ではしっかり効果を発揮します。
効果を発揮する除湿剤の使い方とは、密閉した狭い空間で使用することです。目安として、最大1畳程度です。
もともと除湿剤は密閉された空間で使用されることを想定して作られており、空気の流れがある部屋や広さがある場所では十分な効果を発揮することができません。
クローゼットやタンスなどの湿気がたまりやすい、埃っぽい場所や、空気の流れが悪い狭い部屋などに適切な個数を設置すれば、除湿剤の効果を感じることができるでしょう。
効果的な除湿剤の選び方
除湿剤は、下記の3点に留意して選ぶと良いでしょう。
【除湿剤の選び方】
- 使う場所で選ぶ
- 種類で選ぶ
- 取り替え頻度で選ぶ
この点に留意することで効果的に除湿剤を選ぶことができます。
基本的に、除湿剤は広い場所で使われることを想定して作られていません。そのため、風通しの良い部屋にそのまま置いても思ったような効果は得られないでしょう。
しかし、除湿剤は使い方によって充分効果を発揮してくれるので、用途(使用するシーン)によって選び方を変えることをおすすめします。
また、除湿剤は様々な素材で作られているため、素材によって吸湿力や取り替え頻度、消臭効果の有無なども変わります。
【場所ごとの除湿剤おすすめタイプ】
- 下駄箱に使うなら炭タイプ
- 脱衣所に使うなら珪藻土タイプ
- 押し入れに使うなら塩化カルシウムタイプ
など、目的によって選ぶとより効果的です。商品名に「下駄箱用」など、使う場所の記載があるものを選ぶと良いでしょう。
除湿剤の種類
除湿剤の種類は主に次の3つです。
【除湿剤の種類】
- 塩化カルシウム
- 炭
- 珪藻土
塩化カルシウムでできた除湿剤は置き型と呼ばれる物が多く、空気中の水分と結合して塩化カルシウム水溶液変わることで除湿する効果があります。
炭は表面に細かい穴がいくつも空いており(多孔質と言います)、この穴に空気中の水分を吸湿してくれるので除湿効果を得る事ができます。反対に空気中が乾燥している時は一度吸湿した湿気を放出してくれるので、調湿剤としての効果もあります。
調湿剤とは、空気中の水分が多すぎる時は吸湿し、乾燥している時は吸湿した水分を放出してくれるアイテム。 |
珪藻土はもともとプランクトンの一種である藻類が蓄積されて化石化した物です。主成分が二酸化ケイ素で、表面が水と似た構造になっているので、空気中の水分を吸着し、除湿効果を得ることができます。
除湿剤の効果的な置き方
除湿剤はなるべく低い位置、湿気を取りたい場所の隅に設置すると良いでしょう。湿気は空気より重く下の方に溜まる性質があるので、床に置いて使用するのがおすすめです。
また、置く場所の真ん中よりも端に置くことをおすすめします。湿気は隅に溜まりやすいため、真ん中に置くよりも効果を得やすいのです。
しかし、塩化カルシウムタイプの除湿剤は本体に湿気と結合した塩化カルシウム水溶液が溜まっていくので、ひっくり返して倒さないよう注意が必要です。(ほとんどこぼれませんが、物によっては全くないとも言い切れません。)
除湿剤の効果を維持するための方法
除湿剤効果を維持するには、次の3つの方法があります。
【除湿剤効果を維持する方法】
- 広さに応じた適切な数を守る
- 天日干しをする
- レンジでチンする
除湿剤は効果が落ちてきたタイミングで取り替えたり、レンジでチンしたり、天日干しをして乾燥させると除湿効果が復活します。
しかし、天日干しとレンジで加熱する方法は除湿剤のものによっては効果がありません。効果がないのは塩化カルシウムでできた除湿剤です。
反対に、珪藻土・炭は天日干しすることで除湿効果が復活します。シリカゲルも天日干しをしたりレンジで加熱することでも除湿効果を復活させることができるので、ぜひやってみましょう。
広さに応じた適切な数を守る
除湿剤の効果を維持するためには、除湿したい空間に応じた適切な数を守ることが大切です。各製品のパッケージに、どれくらいの範囲にいくつ設置すれば良いのか目安が記載されているはずです。
天日干しをする
除湿効果が薄まってきたら、天日干しをすることで除湿効果が復活します。
除湿剤に使われている素材に含まれる水分を乾燥している空気に晒し、空気中に放出することで再度除湿効果を得ることができるのです。
お天気が良い日にしばらくベランダに並べておくだけでも違いますよ。
レンジで加熱をする
シリカゲルが使われている除湿剤なら、レンジで加熱することで含まれている水分を放出し、除湿効果を復活させることができます。
レンジで加熱して除湿効果を復活させる時のポイントは、弱い出力でゆっくりと乾燥させること。大体500wで2分程度加熱すると良いでしょう。
【シーン別】効果的な除湿剤おすすめ5選
続いて、シーン別に効果的な除湿剤を解説します。
除湿剤は使うシーンによって使い分けることでより効果を発揮します。素材と理由については下記の表をご覧ください。
シーン | 効果的な除湿剤 | 備考 |
クローゼットやタンス | 炭、珪藻土タイプ | 置き型の除湿剤を使うと、万が一塩化カルシウム水溶液がこぼれて服を汚してしまった場合、服を痛める原因になる。 |
本棚 | シートタイプ、珪藻土タイプ | 本棚はカビが生えやすいため、本の間に適宜除湿剤をおくと良い |
靴箱 | 炭 | 消臭効果、防虫効果もある炭は靴箱に最適。 |
風通しの悪い部屋(納戸など) | 置き型タイプ | 納戸など、窓が無く風通しの悪い部屋なら除湿剤の効果が見込めます。 |
ふとんやベッド | シートタイプ | 布団に挟み込むのがポイント |
それでは、具体的におすすめの商品を紹介します!
クローゼットやたんすに効果的な除湿剤
クローゼットやたんすに効果的な除湿剤は『ドライペット クローゼット用』です!
吸湿力に優れ、大事な衣類をカビや湿気から守ってくれます。
価格はやや高めですが、その分ハイパワーなので確実に除湿効果を得たい場合はこちらがおすすめ。スリムなシートタイプなので、衣類と合わせてたんすにしまって使うこともできます。
本棚に効果的な除湿剤
本棚に効果的な除湿剤は『本棚用除湿シート』。
本棚に直接敷いて使用しますが、一度敷いたら3年は効果が持続するとのことなので、コストパフォーマンスが良いのも特徴です。
本やカビが生えやすいため、本を大切に保管したいのであれば本棚用の除湿剤を使用すると良いでしょう。
靴箱に効果的な除湿剤
靴箱におすすめの除湿剤は『備長炭ドライペット』がおすすめです。
靴箱は湿気がこもりやすく、かつ匂いが出やすい場所。そこで、消臭効果がある炭を使用した除湿剤を活用するのが効果的です。
風通しの悪い部屋(納戸など)に効果的な除湿剤
風通しの悪い部屋に効果的な除湿剤は『水取りぞうさん』。
置き型タイプのパワフルな吸湿力で気になる湿気を取り除いてくれます。あくまで密閉された場所であることが前提ですが、部屋の隅に一つずつ設置するだけでも効果が見られるはず。
レンタルスペースなど密閉された空間での除湿にも有効です。
ふとんに効果的な除湿剤
ふとんに効果的な除湿剤は『ドライペット ぐんぐん吸い込む大判シート』がおすすめです。こちらも本棚用同様に押し入れなどに敷いて使用するタイプですが、ふとんの間に挟んだり、ベッドの下に敷いたりとさまざまな使い方ができます。
ふとんは寝汗や湿気でカビが生えやすい場所なので、大判の除湿シートを活用することをおすすめします。
除湿剤の効果が見られない時の原因
除湿剤が効果を発揮するための状況を守ってるし、数も申し分なく置いている。でも、なぜか除湿剤の効果が見られない…。そういった場合は、次の2点が原因かもしれません。
【除湿剤の効果が見られない原因】
- 湿度が高すぎて効果が追いつかない
- 除湿剤が吸湿できなくなっている
湿度が高過ぎて効果が追いつかない
部屋の湿度が高すぎて吸湿効果が追いつかない場合、除湿剤の効果が見られないこともあります。その場合、除湿機を併用したり、調湿剤を併用することをおすすめします。
また、一戸建ての場合は床下から来る湿気が部屋の湿度を高める原因になっていることも。一度、床下の湿気の原因を探ってみるのもおすすめです。
除湿剤が吸湿できなくなっている
除湿剤を開封してしばらく経っている場合、吸湿の限度を超えてしまい除湿効果がなくなっている場合があります。再利用できるものに関しては、適度に天日干しやレンジにかけて吸湿効果を復活させる必要があります。
再利用ができない除湿剤(塩化カルシウム)の場合は新しいものに取り替えましょう。大体どの製品も取り替え時期についての記載がされているはずですので、その表記に従います。
しかし、ものによっては色が変わらなくて効果がわかりづらい場合も。いつ交換すれば良い目安にするためにも、開封した時期がわかるようにマジックペンで日付を記入しておくのが良いでしょう。
使い終わった除湿剤はすぐに処分!
使い終わった除湿剤にはたっぷりの水分が含まれています。そのため、使用後の除湿剤をそのまま放置するとカビが発生したり結露の原因にも繋がります。放置した除湿剤の影響で、お部屋の湿度がさらに高くなってしまうことも…。除湿剤を使い終わったらできるだけ早く処分するように心がけましょう。
半永久に使える【炭八】の活用もおすすめ
炭八は、針葉樹から作られた調湿木炭。お部屋の湿度に合わせて湿気を吸ったり吐いたりし、半永久的に使用できるのが特徴的です。湿気を吸い込む穴が大きい木炭で、たっぷりの湿気を吸収してくれます。お部屋の嫌な臭いも吸着するため、湿気や臭いにお悩みの方にピッタリのアイテムですよ!
除湿剤を正しく使おう!
除湿剤の効果はありますが、使い方次第では効果がなくなってしまうこともあります。そのため、使うシーンによって除湿剤を選ぶことが大切。
また、除湿剤の効果を維持するためには定期的に天日干しやレンジアップ、新しいものに取り替えるなどのメンテナンスが必要になります。頻度がわからなくならないように、マジックで開封日の日付を書いておくと良いでしょう。
どうしても除湿剤の効果が見られないときは、除湿機や調湿剤と併用するのがおすすめです。
「ジメジメした湿気をなくす除湿方法6選!梅雨~夏を快適に乗り切ろう」
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