湿気が溜まるのは上か下、どっち? 状況ごとの湿気取り剤の置き方を伝授
「湿気対策をしたいけど、どこに重点的に取り組めばいいんだろう?」
「布団を片付けるとしたら、おしいれの上の段?それとも下の段?」
など、湿気対策をしたいけれど、どのようにすればいいか分からない方もいるでしょう。
湿気の溜まりやすさは、お風呂場やキッチンなど水気の多さだけに影響されるわけではありません。
この記事では、湿度の正しい知識を知って、適切な場所で適切な対策をとれるよう、次のことをお伝えします。
- 湿気が溜まりやすい場所は上?それとも下?
- 湿気取り剤の役割
- 場所ごとの湿気取り剤の置き方
- 湿気を放置すると、起こること
ご自身の気になる場所ごとの除湿方法を知り、快適な生活空間にしていきましょう。
結論、湿気が溜まりやすいのは上か下、どっち?
湿気は、水気の多い部屋だけではなく、建物や室内の下部に溜まりやすい傾向にあります。具体的には、次のような場所です。
- おしいれや靴箱の下段
- キッチンのシンク下
- ベッドの下
- 集合住宅の下層階
- 床下
いったん湿度は上に溜まるのですが、水分量が多くなればなるほど、その湿度は下に行くようになります。つまり、高温多湿な環境では、湿度は下に溜まるように。そのため、しばらく使用しない布団などは、おしいれの上に片付けることが推奨されています。
湿気取り剤は上か下、どちらに置くべき?
余分な水分を吸収してくれる湿気取り剤の置き場所は、一般的には床に近い箇所がおすすめ。ですが、その場所の機能や片付けているものによっても、湿気取り剤の置き方は変わってきます。
そのため、単純に下に置けばいいと考えるのではなく、ご自身が湿気対策が必要だと思う箇所ごとに、適切な対策を取るようにしましょう。
そもそも湿気取り剤って何?
湿気取り剤とは、その名の通り「湿気を取り除いてくれるもの」です。クローゼットやおしいれのように換気がしづらい場所の除湿を手助けしてくれます。床に置いて使用するタイプが一般的ですが、ハンガーに吊るせる形状のものや、シートタイプのものもあります。
湿気を減らすことによって、次のような効果も期待できます。
- 生乾きの防止
- 防虫効果
- シロアリの防止
- カビの防止
- 生乾きやカビによる臭いの防止と除去
湿気取り剤の種類とは
湿気取り剤として、よく使われているのが次の3つです。
それぞれの特徴をまとめてみました。
塩化カリウム | 使い捨て水分の吸収力は高め溶けた液体は、肌荒れや床のシミの原因になる |
シリカゲルB型 | 天日干しで再利用ができる小さいサイズが多く、小物入れや靴のなかに入れて利用できる通常通り使用していれば、身体への害はない |
炭 | 天日干しで半永久利用が可能さまざまな大きさがあり、用途ごとに合わせた商品が選択可能安全性にすぐれている |
塩化カリウムは保冷剤で使用されています。そのため、溶けた保冷剤を容器に移して、湿気や臭いが気になる場所に置いても、除湿消臭効果が期待できます。
しかし、直接的に触れると肌荒れなどのリスクがあります。小さなお子さんやペットがいる家庭では、取り扱いに注意してください。
シリカゲルB型と炭は、安全性と再利用による節約を期待する方におすすめ。袋に入っているので、破いてしまわない限り、散らかってしまう心配もありません。そのため、さまざまな場所で活用できます。こちらも、湿気取りだけではなく消臭効果があるので、靴やお手洗いなど、臭いが気になる場所に活用できますよ。
なかでも炭は手入れなしで、繰り返し活用できるため、とても便利です。天日干しをすると、さらに吸湿効果が高まりますよ。
湿気取り剤を置くのは上?下?ケース別の対応を紹介
空間の湿気を吸収してくれる湿気取り剤ですが、その効果は置き方や使い方で変わってきます。
ここでは、次の5つの場所ごとに、適切な使い方を紹介します。
- 部屋全体
- 布団やベッドまわり
- 水まわり(脱衣所、トイレ、キッチンなど)
- クローゼットやおしいれ
- 玄関
1.部屋全体の湿気が気になる場合
部屋が全体的にジメジメとしている場合は、床に直接湿気取り剤を置くのがおすすめです。
部屋用の湿気取り剤を、ジャマにならないように壁際に置いてください。目安としては、一畳あたりひとつの設置です。
ラグやカーペットを使っている方は、その下にカーペット用の除湿シートを敷いておくことがおすすめ。シートの手入れをする場合は、商品の取扱説明書にしたがって、定期的に天日干しをしましょう。
2.布団やベッドまわりの湿気が気になる場合
布団やベッドは、部屋全体の湿気だけではなく、汗による湿気も溜まりやすい場所です。さらに皮脂やほこりなど、カビの栄養源となるものも実は豊富。
そのため、除湿シートを敷いて、常に湿度を調整してカビが好まない環境を整えておきましょう。
ベッド下を収納スペースとして活用している方は、そのスペースに湿気取り剤を入れておくようにしましょう。とくに季節外の布団や衣服を片付けている方は、カビが生えやすいので注意が必要です。
また、普段から次のような習慣も、つけておきたいです。
- 床に布団を敷いている場合は、毎朝畳む
- 定期的に寝具を、天日干しする
- すのこベッドやすのこ板を使う
- コロコロで、ほこりを取る
3.水まわりの湿気が気になる場合
トイレや脱衣所は、特に水分が飛びやすい手洗いスペースの近くに湿気取り剤を置いておくのがおすすめです。スペースそのものが小さいので隅にひとつ置けば十分です。
キッチンはシンク下に湿気が溜まりやすいので、その中に小型の湿気取り剤を入れておきましょう。食器や調理器具、食品を片付ける場所でもあるため、安全性が高い密閉式の袋型がおすすめです。
お風呂には、湿気取り剤を置くことはできません。定期的な換気と、こまめな拭き掃除を心掛けましょう。
4.クローゼットやおしいれの湿気が気になる場合
クローゼットやおしいれでは、基本的に下に湿気取り剤を置いておくことがおすすめ。部屋のなかでも多湿になりやすい場所なので、余計に湿気が下に溜まるからです。
しかし、使用頻度や選択の頻度が高いものを片付けるときは、その近くに湿気取り剤を置いておくことがおすすめ。
例えば、コートやスーツをハンガーに吊るす際には、吊り下げ式の湿気取り剤を一緒にぶらさげておくようにしましょう。寝具を長期間片付けておく場合は、湿気の溜まりにくい上部に片付けることはもちろんですが、内側に湿気取り剤を挟みこむように片付けておいてください。
そうすることで、使用頻度の低い衣料品や寝具も、来シーズン使用するときの湿っぽい感じや嫌な臭い、カビのリスクを防げます。
5.玄関の湿気が気になる場合
玄関は扉の開け閉めだけではなく、窓による換気がしやすいため、湿気が溜まりにくいと思うかもしれません。しかし蒸れた靴の湿気や臭いに悩まされやすい場所。
特に靴箱に片づけている靴には、注意が必要です。靴箱のなかは換気されないため、足汗や雨による蒸れで臭いが発生したり、なかにカビが生えてしまう可能性があります。
そのため、まずは湿気取り剤をひとつ靴箱の下段に置いておき、スペース全体の湿気対策を行いましょう。運動などでよく使う靴は、乾かしてから片づけるのはもちろんですが、中に直接湿気取り剤を入れておくのも、おすすめ。蒸れと臭い防止に役立ちます。
絶対に避けたい!湿気対策を間違えると起こること
せっかく湿気取り剤を購入して室内に置いても、使い方を間違えると、次のようなケースが起こり得ます。
- カビが発生する
- 健康被害につながる
- 悪臭が発生する
- 洋服や家具が傷む
- 家具や床材が傷む
- 気分が低下する
1.カビが発生する
湿気でもっとも困るのが、カビの発生です。カビそのものが不潔なことに加えて、嫌な臭いも発生してしまいます。カビ取りを行うにしても、発生した場所の材質によって、適切なカビの除去方法は異なります。そのため、きちんと調べてから対応しないと、家や家具が傷ついてしまったり、最悪の場合はカビを広めてしまうことになりかねません。
そういった事態に陥らないために、上記で説明した場所ごとの正しい湿気取り剤の使い方を知っておく必要があります。
2.健康被害につながる
カビの胞子によるアレルギー反応、そして湿気による血流の低下や片頭痛のリスクが発生してしまいます。
カビの胞子は、特に呼吸器系の不調を抱えている方や小さなお子さんに、影響しやすい傾向にあります。湿気による影響は、高齢者の場合は熱中症にまで発展してしまう可能性も否めません。
実は湿気は、身体の健康にも関わっています。そのため、普段から湿気対策には手を抜かないように気を付けたいもの。
3.悪臭が発生する
湿気が高い環境で気を付けたいのが、臭いです。例えば、クローゼットに片付けている洋服は、生乾きや湿気のせいで、嫌な臭いがほんのりと漂ってくるときがあります。さらに悪臭のなかには、湿気によるカビが原因のものも。
それに加えて、玄関の靴の臭いも多湿な環境によって強まり、嫌な足の臭いが玄関や靴そのものに残ってしまうことに。
毎日生活している環境のため、自分では臭いに気付かないこともあるでしょう。しかし、自分の知人や子どもの友だちが家に遊びに来たときには、気付かれてしまう可能性が高いです。ちょっとでも臭いに疑問を感じたら、湿気取り剤で適切な対応を取るようにしましょう。
4.洋服や傷む
湿気が高いと、多湿な環境を好むカビや衣類害虫の発生を後押ししてしまいます。さらにカビや水分による異臭の原因にもなってしまいます。
特に衣類害虫の場合は、繊維に穴を開けてしまうため、修復が効きません。カビを落とすことはできますが、しっかりと根本からカビ菌を落とさないと、また繰り返すことに。そういった不潔な衣料品を身につけたくはないですよね。
そのため、まずは服をしっかりと乾かしてから片付けること。そしてクローゼット内の除湿を、しっかりと行うようにしましょう。
5.家具や床材が傷む
湿気を放置しておくと、木材はカビが発生するだけではなく、軋んだり、シロアリの被害を受けてしまいます。
まず軋みについて説明します。木材は水分の量に影響を受けやすく、湿度が高すぎても低すぎても、反ったような形になってしまいます。経年劣化で、扉や窓、そして棚の引き出しなどが開きにくくなったという体験をしたことがある方は、湿度による劣化の可能性が高いでしょう。
さらに湿度が高い場所は、シロアリの好物であり、気付かないうちに床下から浸食されていたというケースも。この場合、個人での対応は難しく、業者を呼ぶ必要性が出てきます。
こういった状態に陥ると、家屋そのものの耐震性など安全面にも関ってきます。そのため、普段から換気や湿気取り剤によって、空気がよどまないように工夫する必要があります。
6.気分の低下
カビの発生や木材の劣化など、実感しやすい変化だけではなく、湿気が高い環境はメンタルにも影響してきます。
ジメジメとよどんだ空気のなかにいると、自然と気分が暗くなってしまう方もいるでしょう。また、湿気やカビによる嫌な臭いが漂っていると、さらに気分は悪くなってしまいます。
自室で気分が落ち込みやすい方は、再度湿気対策を見直してみてください。
湿気対策なら、炭八がおすすめ!
床に置くだけで効果を発揮してくれる湿気取り剤をお探しなら、炭八がおすすめです。炭八は、大きさや色のラインナップが豊富なので、その空間ごとに合ったデザインを選べます。
さらに、ハンガーに吊るせるタイプや布団に挟みこめるサイズなど、用途ごとに合った商品も用意。
定期的な天日干しで、高い除湿効果の持続が半永久的に期待できます。そのため、購入は一度きりで十分なのも、うれしいですね。
まとめ
今回は、湿気取り剤の置き方に悩んでいる方に向けて、次の4つをお伝えしました。
- 湿気が溜まりやすい場所は下
- 湿気取り剤の役割
- 場所ごとの湿気取り剤の置き方
- 湿気を放置すると、起こること
湿気は下部に溜まりやすいため、湿気取り剤は床に置くのがおすすめです。しかし厳密にいえば、場所やものごと、取るべき対策は異なってきます。
ご自宅で湿気やカビ、そして臭いが気になるところを重点的に除湿できるよう、参考にしてくださいね。
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